人間の耳には聞こえない「音」を駆使して体内の異常を調べる超音波診断装置は、がんをはじめとした多くの疾患の発見に役立っています。日本で生まれた超音波診断装置は、1949年に魚群探知機として発明された後、医療機器に応用されました。
多くの医療業界で使われている超音波診断装置ですが、具体的にはどのようなものなのでしょうか。今回は超音波診断装置の詳細や種類、実際の検査でわかることについて詳しくご紹介いたします。
超音波診断装置とは?
超音波診断装置は、人の耳には聞こえない音波(超音波)を発生させ、身体から反射した超音波(エコー)を受信して、受信した信号やデータを解析して画像に変換し、その画像の濃淡(コントラスト)から、病変の有無や大きさ、形状、深度などを判読します。
映し出される映像はリアルタイムで表示されるため、組織の採取や病変部分を注射針で吸い取る穿刺(せんし)を行う際に、病変の位置を確認しながら行えるため、利便性が非常に高いのも特徴です。
なお、検査時の痛みはなく、放射線被曝の心配もありません。安全な検査であるのもメリットといえるでしょう。
超音波診断装置の種類について解説!
超音波診断装置には複数の種類があります。超音波を当てる箇所により、どのような検査に使うのか、どんな疾患の判断材料になるのか変わってきます。実際にはどのようなものなのか、ここでは超音波診断装置の種類と、検査内容についてご紹介いたします。
腹部超音波検査
主に肝臓や胆のう、膵臓、腎臓、前立腺、子宮の検査を行います。検査時間は10分程度です。腹部にある臓器の癌を発見することが大きな目的ですが、他にも脂肪肝や胆石、胆のうポリープ、腎結石などの疾患の発見にも有効です。
また、毎年定期的に検査を受けることで、脂肪肝などの生活習慣から起こる可能性のある変化をチェックすることができます。
心臓超音波検査
超音波を心臓に当て、心臓の大きさや動き、弁の状態、血液の流れなどを観察します。主に心臓のポンプ機能が正常に働いているかどうかを判断する検査です。他にも心筋梗塞や心臓肥大、弁膜症、先天的な心臓疾患なども判明します。この情報は、治療方法の選択や治療に効果が出ているかどうかの判定、手術時期の決定に役立ちます。
頸部超音波検査
頸動脈に超音波を当て、動脈硬化の進度や程度を調べる検査です。頸動脈に当てることで断層撮影された画像が表示され、血管の壁の厚さや血管の内側の状態がわかります。特に、動脈硬化によって厚くなった血管の壁の厚さや脂肪などの繊維(プラーク)、血栓も確認できます。
また、血管の狭窄率(血管がだんだん狭くなる確率)もチェックできます。壁にこびりついたプラークの面積と、血液の流れる部分の面積比率を計算します。
動脈硬化は、がんに次いで日本人の死因の上位を占めます。動脈硬化の検査と予防は今後も必要とされていくでしょう。
乳房超音波検査
超音波を乳房に当てて、乳房内部の状態を調べます。病変の有無やしこりの大きさ、わきの下のリンパ節などを調べます。検査は10分前後で、痛みや放射線被曝の心配はありません。
乳腺が発達している若い世代でもしこりが見つけやすく、小さなしこりでも発見できます。ただし、がんではない良性のしこりも画像に移るため、良性か悪性かを見分けるには医師や検査技師の判断が必要となります。
超音波内視鏡検査
先端に超音波がついた内視鏡を口から入れ、胃や十二指腸の壁を通して、周辺にある脾臓や胆のう、胆管、肝臓などを観察します。通常の内視鏡では見ることのできない組織の内部を観察でき、さらに食道、胃、大腸の粘膜の層構造を見ることができるので、病巣がどの程度深くまで進んでいるか、さらには表面には見えない粘膜の下の腫瘍も調べることが可能です。
超音波検査でどんなことがわかる?
超音波検査の詳細についてご紹介しました。超音波検査でわかる疾患にはどのようなものがあるのか、この項目で簡単にご紹介いたします。詳細は医療機関にお問い合わせ下さい。
がんの状態がわかる
肝臓、胆のう、膵臓、脾臓、膀胱、卵巣、子宮などの腹部にある臓器や、甲状腺や乳腺にできたがんを発見するのに役立ちます。
胆石症、虫垂炎、甲状腺炎など急性疾患の診断ができる
尿管結石、胆石症、虫垂炎、甲状腺炎などの急性疾患の診断が可能です。
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