GEヘルスケア・ジャパン株式会社は、主にCTやMRI、超音波診断装置の評価が高い医療機器メーカーです。企業としての歴史も決して浅くはないのですが、ご存じない方も多いのではないでしょうか。
今回はGEヘルスケア・ジャパン株式会社の会社概要や歴史、さらにはどんな製品を開発・販売しているのか、最近の動向を踏まえて詳しくご紹介いたします。
GEヘルスケア・ジャパン株式会社の概要
商号 |
GEヘルスケア・ジャパン株式会社 |
設立 |
1982年4月1日 |
資本金 |
60億円 |
従業員数 |
約1,700名 |
本社所在地 |
〒191-8503
東京都日野市旭が丘4-7-127
〒107-6113
東京都港区赤坂5-2-20 赤坂パークビル |
拠点数 |
全国約60ヶ所 |
売上高 |
1,224億円(2020年12月期) |
事業内容 |
医用画像診断装置の開発・製造・輸出・輸入・販売・サービス、および生体情報モニタ、循環器検査機器、病院情報システム等の医療機器、ネットワークの販売保守、バイオテクノロジー関連機器・試薬・ソフトウェアの輸出、輸入、販売、サービス |
主要製品 |
医用画像診断装置の開発・製造・輸出・輸入・販売・サービス、および生体情報モニタ、循環器検査機器、病院情報システム等の医療機器、ネットワークの販売保守 |
加盟団体 |
一般社団法人 日本画像医療システム工業会(JIRA)
米国医療機器・IVD工業会(AMDD)
一般社団法人 日本医療機器産業連合会(JFMDA)
一般社団法人保健医療福祉情報システム工業会(JAHIS)
公益財団法人 日本アジア医療看護育成会(JAMNA) |
GEヘルスケア・ジャパンの歴史を簡単に解説
GEヘルスケア・ジャパン株式会社は、アメリカのゼネラル・エレクトリック(GE)のグループ企業です。CTやMRI等の大型医療機器から、超音波診断装置の開発、製造、販売、サービス、及びバイオテクノロジーといった幅広い事業展開を行う大手ヘルスケア関連会社です。
日本への進出は古く、1982年にGEと横河電機との合弁会社「横河メディカルシステム」として設立され、1982年に全身用CT(CT8600)を開発・販売しました。その後、複数の会社を買収、合併しながら現在の大企業へ至ります。
現在は東京都日野市の本社に加え、全国60カ所に営業所やサービスセンターの拠点を有しています。さらに従業員は約2000名、2017年の売上高は1391億円と、日本での積極的な事業展開に注力しています。
GEヘルスケア・ジャパン株式会社の製品にはどんなものがある?
ここまで、GEヘルスケア・ジャパンの概要や歴史について簡単にご紹介してきました。では実際にはどのような製品を開発・販売しているのでしょうか。この項目で詳しくご紹介します。
AIを導入したCTを日本国内で先行発売
医療に関するニーズは年々広がり、増加の一途を辿っています。そこでGEヘルスケア・ジャパンが考えたのが「AI」と「CT」の融合でした。GEヘルスケア・ジャパンが開発した「Revolution Maxima」という名称のCTは、AI技術を駆使したCTで、主に患者の「ポジショニング」の自動的な計画が可能です。近年のCTでも、胸部CTはポジショニングのずれが95%の頻度で発生しているという報告があります。
Revolution MaximaはAIの特徴的な機能であるディープラーニングを活用することで、患者一人一人に最適なポジショニングを自動で計画し、効果的なCT検査を実現しました。
さらに、人材不足やローテーションによるCT検査のばらつきを解消し、作業の効率化にも貢献します。
進化を続けるMRIも高評価
MRIは「患者の快適性」「高画質」「ワークフローの向上」に重点を置いています。コイルは従来型のものに比べて60%以上の軽量化に成功しており、重さや圧迫感の軽減につながっています。さらに、2D検査の高画質化、全身領域の3D検査も大幅に高速化し、画像を劣化させないまま検査時間を短縮します。
また、体動補正技術により、検査中の様々な動きからの散乱線やノイズ(アーチファクト)を抑制し、画像への影響を最小限に抑える技術に加え、頭部領域の3次元の動き補正技術を向上させました。撮影可能なコントラストが拡張し、より多くの臨床現場で使用可能です。
聴診器のように持ち歩ける?!コンパクトな超音波診断装置
2020年に始まった新型コロナウィルスのまん延は様々な医療分野に大きな影響を及ぼしました。特に医療資源の逼迫、今後の高齢化社会により「訪問診療」は今後も重要視されていくと考えられています。
このコロナ禍が続く中、GEヘルスケア・ジャパンが開発したカラーフローモード搭載型ポケットサイズ超音波診断装置「Vscan」が評価されています。今後ますます増えていく訪問診療や救急医療、災害医療などのシーンでも精密かつ確実な検査と診断を可能とするVscanシリーズは、様々な診療科の先生方やコメディカルの方々に重宝され、国内では累計約8000台、全世界では累計約30000台の実績となりました。
医療現場に「安全」を。長引くコロナ禍にも対応
新型コロナウィルスのまん延は世界的なパンデミックを引き起こし、まだ終息は見えてきていません。そんな中、GEヘルスケア・ジャパンは医療現場の安全のキャパシティ確保に貢献できるコンテナ型の簡易CT室を開発しました。
「CT in Box」と呼ばれているこの簡易CT室は、埼玉県の地域医療に貢献する先進的な医療として、県内だけではなく県外からも多くの患者を受け入れる新型コロナウィルス治療の大きな拠点となっています。発熱以外の患者と分けるために、以前は駐車場として利用していたスペースに設置し、主に発熱外来・PCRセンター、陽性患者の検査システムとして大いに役立っています。
今後も、このような「切り分け」は進んでいくと考えられており、コンテナ型CTのような「どこでも設置できる」医療機器は需要が伸びていくと推測されます。
CT・MRI等の大型医療機器の「進化」と共に、GEヘルスケア・ジャパンの今後に注目
CT・MRI等の大型医療機器は今後も需要が伸び、さらには「進化」も求められています。患者にできる限り負担が少ない状態で検査時間を短縮し、さらには高精度な画像を提供することで、的確な治療の一助となります。GEヘルスケア・ジャパンは、医療機器業界において多くの業績を残しながら、今後もどんどんと進化を続けていくでしょう。
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